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過去じゃなくて今だとアドラーは言う

日本ではあまりメジャーではない心理学者、アルフレッド・アドラーを紹介するおもしろい記事があったのでご紹介です。

欧米ではフロイトユングと並び「心理学界の三大巨頭」と称されているそうですが、わたしも人に教えてもらうまで、聞いたことがありませんでした。

嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え
第1回 人生の迷いを断ち切るアドラーの思想とは?

アドラーの思想を、対話形式で紹介する記事。読みやすいです。でもタイトルに「自己啓発」って入ると、ちょっとうさんくさく見えるなぁ(笑)

フロイトなどのメジャーな心理学と違い、トラウマを否定し、「過去」ではなく「今ここ」に目を向ける思想です。

 

フロイト的な原因論を否定し、トラウマの影響を否定し、自分の行動を目的論の立場でとらえなおすことは、かなり厳しい作業だと思います。

 極端な話、原因論に立てば「いまの自分がこうなのは、親のせいだ」とか「生まれ育った環境のせいだ」と、責任転嫁することができます。

 一方、アドラー的な目的論は、責任転嫁を許しません。「こんな自分」を選んだのは他ならぬ自分であり、なんらかの目的――たとえば努力をしたくないとか、失敗して恥をかきたくないとか、「やればできる」という可能性を残しておきたいとか――をかなえるために「こんな自分」であり続けている、と考えるのが目的論だからです。正面から受け止めるには、かなりの時間と勇気とを必要とする議論でしょう。

 しかし、こう考えてください。アドラーの目的論は「これまでの人生になにがあったとしても、今後の人生をどう生きるかについてなんの影響もない」といっているのです。過去など存在しないし、トラウマも存在しない。あなたは「いま」、ここで自分の人生を選ぶことができるのだと。

トラウマ論の嫌なところって、人を無力にするところですね~

過去はもうどこにもない、終わってしまって手が届かない。それが今の苦しみの原因だと言われれば、どうしようもない過去のせいで、苦しみ続けないといけない。

でも「過去」はもうどこにもないので、現在は常に自由なわけです。

 

香山リカさんの本で、現在の苦しみの原因を探して、過去の些細な出来事を強引にトラウマに仕立て上げる患者さんたちの話があったんですが、「苦しみの原因は過去にある」と思っているから、そういうことになるんでしょうね。でも、現在の苦しみにふさわしい「トラウマ」を作り上げたところで、現状は好転しないどころか、「過去」にばかりエネルギーを費やすので、「現在」は悪くなると。

逆に過去なんかほおっておいて、今を思うままに生きれば、自分で自分を救うことができる、楽しく暮らすことができるわけです。うーん、道理だ。これ以外に道はないな(笑)

それができれば苦労しない、そんなことできるわけないと思うなら、それこそが思い込み、刷り込み、逃避なんでしょう。アドラーはやさしくて厳しい、厳しくてやさしいです。ブロガーのちきりんさんみたい。

アドラーの思想はいいですね。辛気くさくなくて、まっとうで、すごく好きです。そういえば、わたしも「嫌われてもいい」と思って生きています。生きていれば、「嫌われてもいい」と思っていなくても、必ず誰かしら嫌われるので、「嫌われてもいい」と思えれば、肩の力が抜けるんじゃないかと思います。

アトピー性皮膚炎では、「嗜癖的掻破行為」といって、かくことが癖になってしまうことがあります。かゆくなくても、イライラしたり頭に血が上ると、無意識で肌を傷つけてしまう。ほかにも、食べ過ぎ、働きすぎなど、自分を傷つけるような癖や習慣がある人は、それをどうにかするためにも、アドラーの思想は役に立つと思います。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

 

でも、アドラーが言っていることは、お釈迦様の教えとほとんど変わらないです。いつの時代にも最先端すぎる、それがお釈迦様の教えだ・・・