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How to be your own doctor

アロマ&ハーブ、ボディワーク、アトピー性皮膚炎の情報など

システママッサージの感想

ボディワークについてもうちょっと書こうと思っていましたが、珍しいマッサージを受けたので、その感想など。

 

ロシアの軍隊格闘術・システマの講習会を見学していたら、すみっこでシステママッサージをされていました。あまりに変わったマッサージなので、好奇心に負けて体験することに。

受けたいといったら驚かれましたが、たしかに驚くよなぁ。マッサージを受けている人の背中は鬱血してところどころ真っ赤になっていて、うめき声が断続的に聞こえ、そして鞭の音が・・・こ、こわー!さながら地獄絵図です。

でも本物の施術者が日本に、それも福岡にいらっしゃるなんてめったにないですからね!流れに身をゆだねてみました。

 

呼吸とリラックスを基本に据えるシステマですが(システマについてはまた今度)、このシステママッサージも、呼吸とリラックスが大切なボディワークです。

というか、呼吸とリラックスができなければ、そもそも成り立たないという珍しいマッサージ。なのでだれでも受けられるというわけではなく、システマの呼吸法を身につけた上でないとうけることができません。

・・・そのはずなんですが、わたしはシステマ呼吸法のちゃんとした訓練なしで受けました。軽くシステマのレッスンを受けことはあるんだけど、きちんと呼吸法を身につけるほどではなかったんですね。ヨガや太極拳、気功で呼吸法は地味に長く練習していたのですが、それは施術者の方が知っているはずもなく。なぜ許可が出たのかわかりませんが、大丈夫だと感じたうえで許可が出たのでしょう。

施術を見ていて「システママッサージはお灸と同じように、痛みによる緊張と弛緩を使った治療法なのかな?」と感じたのですが、受けてみるとちょっと違っていました。

お灸は、燃えるモグサを皮膚におしつけ、火傷の痛みで患者の筋肉に緊張と弛緩を起こさせ、筋肉をコントロールすることで治療を行います(←わたしの個人的な意見です)

システママッサージは緊張と弛緩による治療ではなく、ひたすら施術者の動きに合わせて、呼吸法で緊張を解いていくマッサージでした。ですので、施術者の腕がどれほどよくても、受ける側によってすごく良いマッサージにもなればただ痛いだけということにもなりそうです。これほど受ける側によって、効果が左右されるマッサージもないでしょう。

システママッサージは、スティックと言われる棒で指圧の様に押して治療を行います。指圧と違うのは、この押す深さが尋常ではないというところです。

施術者は深層筋に達するほどの深さで、スティックを押しこみます。どこまで押して大丈夫かという判断は、施術者の腕によります。深層筋のマッサージというのは、エサレンマッサージの様に繊細なストロークを複雑に組み合わせるか、ゆる体操のように振動を繰り返すか、あまりやりようがないんですが、直接深層筋に触れて、本人にゆるめさせるというこんな方法もあるんですね。すっごい荒業ですが・・・

受ける側は、施術者のスティックの動きに合わせ、呼吸とリラックスを行います。スティックにたいして筋肉をゆるめることができず、押し返してしまうと、筋肉が傷ついて内出血し、アザになるようです。抵抗さえしなければ、アザはほとんどできませんし、痛みも長引きません。痛みを感じても、反射的に筋肉を緊張させないというのはけっこうむずかしいですね。わたしはお灸の治療で「痛みを呼吸で逃がす」ことに慣れていたので意外と大丈夫でしたが、初めてだったらどうしたらいいかわからないかも。背中はいいけど、内臓のリラックスがむずかしいです。胃を押されたときは、灼熱の痛みがあって、ちょっと泣きそうでした。

あと施術にはスティック以外に鞭も使うのですが、鞭の痛みは、呼吸で逃がすのも難しいです。鞭の打撃は軽いのに重い・・・鞭すごいな。まさか鞭打たれる日がこようとは、長生きはしてみるものです(笑)

スティックの動きに抵抗しないこと、痛みを感じても、「ここまで押して大丈夫」「ここまで押してもこの人ならゆるめることができる」という施術者の判断を信じて、呼吸とリラックスを無心で行うというのが、システママッサージの肝のようでした。とにかく、抵抗してはダメ、流れに沿うのがいいようです。

女性の方が痛みに強いし、「からだ」と「心」に距離があるし、「エスコートされる」ことに抵抗がないので、女性の方がシステママッサージには向いていそう。男性は本能的な対抗心もあるから、女性よりむずかしいかもしれません。

「無心になる」「ゆだねる」「信頼」が大事というのは、ロシア正教的というか、神秘主義的な面がありますね。「信頼」に関しては、一度マッサージを受けると決めたからには、いちいち動揺せず判断せず、漢らしく全てゆだねましょう。

マッサージがおわってから、施術者のアレックスさんに「信頼して任せてくれたので、いいマッサージができた。呼吸もなかなか良かったけど、ちゃんと練習してね」とお褒めいただきました。

そして「年1回くらい受けるといいよ!!ロシアに来たらやってあげるよ!」

・・・年1回か。いい体験だったけど、この痛みをもう一度とはすぐには思えないなぁ(笑)でも深層筋への効果は絶大ですね。そして顔が左右対称になり、お肌がつやつやになります。すごいな。でも1、2日は、ものすごく背中が痛いです。受けたその日は、寝るとき辛かった・・・

そして「痛み」の意味についても、色々考えさせられました。痛みも、人間の大切な機能の一つ。強くて激しい痛みを受け流すことで、目が覚めるような心地がありました。戸塚ヨットスクールではないですが、「痛み」には「ハッとさせる」効果があるんですよね。暴力容認では全くなんですが(むしろ大嫌い)、あまりに痛みに触れなさすぎるというのも、生き物として不自然ではあるのかと。