ハーブと香りの歴史を知りたい方に!永岡治『クレオパトラも愛したハーブの物語 魅惑の香草と人間の5000年』
投稿したけど、なぜか半分消えてしまったので、再エントリです。なぜ消えてしまったんだ・・・
今日は、アロマテラピー検定で、ハーブの歴史に興味をもった方にオススメの本をご紹介。とても充実した内容なのに、なぜか全く知られていない本です。
1988年に出版された、ハーブの歴史についての本です。
1981年には、少女マンガ雑誌「なかよし」で「ラベンダーポプリ全員プレゼント」が実施され、ポプリブームが本格化。1983年には「生活の木」でハーブティーが販売され、1985年にはロバート・ティスランド『アロマテラピー<芳香療法>の理論と実際』が刊行されています。
そんなハーブブームの中、出版されたのがこの本でした。参考文献リストはないのですが、わずかにあった日本語の情報だけでなく、英語の文献に直接あたって執筆されたようです。
古代から近世まで、ハーブがどのように利用されてきたのか、いきいきと歴史がえがかれています。イギリス本草書ブームの話もあるので、ジョン・ジェラード、ジョン・パーキンソン、ニコラス・カルペパーも出てきます。「日本人とハーブ」についても、ちょこっと書かれています。日本初の西洋ハーブ園を開かせたのは、なんと織田信長だ!
この本は、検定を受けた後、クレオパトラの本を探していて偶然見つけました。検定のテキストにのっているハーブ歴史が薄味なので、日本語の歴史資料がないのかなと思っていたんですが、立派な本があるじゃないですか!たくさんの人に知っていただき、ぜひ復刊してもらいたいです。
永岡氏はハーブやアロマテラピーの関係者というわけではなく、純粋にハーブ療法に興味を持って、個人的に研究されてこの本を書かれたみたいです。伊豆水軍(海賊)の研究もされているので、昔の人間の生活や技術に興味を持っていらっしゃったんだろうなと思います。わたしも日本の水軍大好きです(笑)