ハーブのエネルギー①
海外のハーブの本や、海外でお仕事をされているハーバリストの本を読んでいて気づいたんですが、日本の本と違って、ハーブを説明するときに「エネルギー」という項目があります。
これとか、
これとかですね。
- 作者: デイビットウインストン,スティーブンメイム,David Winston,Steven Maimes,熊谷千津,法眼信子
- 出版社/メーカー: フレグランスジャーナル社
- 発売日: 2011/01/20
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
「アダプトゲン」というのは、ヨーロッパで注目されている、ストレスに対する抵抗力を高めて、身体がバランスを維持(ホメオスタシス)をサポートするハーブです。
このアダプトゲンハーブには、西洋伝統医療や中医学、アーユルヴェーダのものだけでなく、甘茶蔓、エゾウコギといった和漢植物も含まれています。
それぞれのハーブが詳しく説明されているんですが、その中に「味 / エネルギー」という項目があり、例えば甘茶蔓なら「甘、微苦、中性」、エゾウコギなら「甘、微苦、微温」と書かれていました。
「中性」「微温」というのがエネルギーのようで、最初意味が分からなかったんですが、西洋伝統医療とユナニ医学のことを色々調べていて、「あ、あれか!」と思い当たりました。
ユナニ医学というのは、ギリシャ・ローマの医学がアラビアに伝わったもので、「ユナニ」というのは「ギリシャの、イオニアの」という意味です(イオニアはギリシャの植民地)。それがさらにヨーロッパに伝わって、西洋の伝統医療になりました。
西洋伝統医療とユナニ医学の内容は近いので(西洋伝と医療の教科書は、ユナニ医学のものだったので)、だいたい同じものと考えていいのかなと思います。西洋伝統医療って、名前ないみたいだし(不便です)。でも、ヨーロッパの人はプライドにかけて、同じなんて絶対認めないだろうなぁ(苦笑)なのでこのあたり、ちょっとややこしいです。
ギリシャ・ローマの医学には、ハーブの「エネルギー」に当たる「熱・冷・湿・乾」という、中医学の「陰陽」のような考え方があって、それがアラビアとヨーロッパに受け継がれました。なので、その伝統を受け継いだハーブ療法士は、ハーブのエネルギーを考慮しながら処方を行います。
「熱・冷・湿・乾」のくわしい説明は、次回に続く!